フランス・コルマール、ウンターリンデン美術館での4日間にわたるレコーディングが
無事に終わりました!
ただただ、疲労困憊です🥱😴
でも念願のルッカース・チェンバロ(1624年製)での録音が無事に終了して
本当に嬉しいです💖
会場のウンターリンデン美術館は、もとドミニコ修道院教会だった歴史ある建物です。
レコーディングは美術館が閉館後に行われるので、
私たちは別の建物(写真左側)から入って、運河の下を通っている地下通路を通って
美術館(写真右側)に渡ります。
通常は、ルッカース・チェンバロは美術館の貴重な所蔵品として展示されているので、
触ることはできません。
午後2時頃から、疲れない程度に1時間半ほど練習をしてから、お昼寝→夕食を取ります。
そして閉館後の午後6時からマイクのセットアップと調律をしてもらって、
レコーディングに備えます。
遠くからみるとこんな感じです。
午後7時過ぎには録音の準備が整うのですが、中庭で鳥がずっと鳴いています・・・🐦
ま、自然の音だからいいよね・・・ということで、いよいよ録音開始です🎤
レコーディング・チームの顔ぶれは前回と同じなので、
ちょっとはリラックス・ムードでしたが、やっぱり気が引き締まります。
録音した音源を頻繁にチェックしながら進めていく人もいるようですが、
私は最初だけ音のバランスを確認したら、
後はディレクターを信頼して、ただひたすら弾いていきます。
弾いているとたちまちお腹が空くので、
チョコレート、バナナ、アーモンド、プロテイン・バーなどを合間にもぐもぐ🍫
5分くらいの短い休憩を挟むだけで、
(大きく調律が狂ったら、調律の時間を取りますが)
次々と録っていくので、
夜11時辺りからは体力・集中力の勝負になります。
でも、楽器の素晴らしい響きに身を委ねて、常に自分らしい演奏をしようと心がけました。
ちなみに、夜の美術館は、映画『ナイト・ミュージアム』さながらです!
こちらの美術館には、有名な「イーゼンハイムの祭壇画」が展示されていますが、
この展示室も夜はこんな風になります。
おトイレに行くにも、真っ暗な地下の考古学品の展示室を通って行くので、
なかなかスリリングです🤣
だんだん冷えてくるので、カイロの助けも借りながら、
午前2時30分まで頑張りました💪
「また明日ね~」と、ふらふらになりながら美術館を出ると、街の中も真っ暗🌟
深夜12時には街灯が消えるそうで、
携帯の懐中電灯を頼りに、滞在しているアパルトマンまで帰ります。
(美術館の近くのアパルトマンに泊まっているのですが、
あろうことか、なんと!すぐ階上のアパルトマンが改装工事中!
1日目は日中に工事の音がうるさくて十分に休めなかったので、
猛抗議をして今週いっぱい工事を中断してもらいました。)
最終日の4日目は、ジャケットの写真撮影とビデオ撮影もあります。
この日を美術館の休館日と重なるようにして、
撮影をお昼間に行いました。
まず、朝からはヘアメイクさんがやって来てくれました。
コルマールにお住まいの方(フランス人)で初めてお会いしましたが、
「肌がキレイね!」「髪が多くてうらやましい~」などとおだてられながら、
軽い話題から、
なぜか「日本の老人ホーム事情は?」「親の老後の面倒は誰が見るの?」など
ディープな話題まで会話が弾みました。
午後からは、パリから来たカメラマン/ビデオグラファーと撮影会です。
終わったのが午後6時。
あと1時間でレコーディング開始なので、
着替えて食事をして気持ちを落ち着けてと、もう大慌てです。
そんな中、なぜか師匠も駆けつけて来ました😂
最終日も午前2時30分に最後の曲の収録が終わり
モニター越しにディレクターの
「これが最後のテイクだよ🎉✨シャンパン!シャンパン🥂🍾」との声が聞こえ、
長かったようなあっという間のような4日間の幕が閉じられました。
終わったら感慨深くなるだろうな・・・と思っていたものの、
あまりに疲れていて、無事に終わった安堵感でただただ茫然としてしまいました。
そして恒例の記念撮影です。
左から、クリストファー・クラークさん(調律師)、私、オリヴィエ・フォルタン(アーティスティック・ディレクタ-)、イニアス・オーヴィル(サウンド・エンジニア)
新CDは早くも10月6日に全世界同時発売予定です!
どうぞお楽しみにお待ちください🙏
向こう2週間は、怒濤のコンサート・ラッシュで、
毎日リハーサルやコンサートがあります。
その後は音源の編集チェック、ブックレットの解説文の翻訳、6月のリサイタルの準備と
考えただけでも気持ちが焦るので、
今のうちに数日間リラックス・タイムを持とうと、
近郊の「フランスの(最も美しい村に選定された)小さな村」を訪れています。
こちらはディズニーの映画『美女と野獣』のモデルにもなった
エギスアイムという可愛い街です。
「アルザスの真珠」とも言われるリクヴィルも
絵本の中のようなカラフルな街並みがとても愛らしいです。
思い出多いコルマールの旅となりました。
みなさまも風薫る5月をどうぞお健やかにお迎え下さい。
フランス・コルマールより
濱田あや
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