みなさま いかがお過ごしでしょうか。
私は6月の初めからヨーロッパ(フランス語圏)に来ています。
ニューヨークでは、
公共交通機関やお店の中などではまだマスクをしている人が大半なのですが、
こちらは完全にノーマスク生活です。
私も同じようにしたいところですが、
日本行きが控えているので(出国前にPCR検査があります)、
電車の中や屋内ではマスクをしています。圧倒的に孤立状態ですが…
先週は、
スイス、ヌーシャテル美術・歴史博物館でのリサイタルも無事に終了いたしました。
博物館では、こんなポスターも発見…
リハーサル中の模様を少しどうぞ・・・♫
1年ぶりのルッカース・チェンバロとの再会ですが、
いつでも変わらない華麗な音色に魅了されます。
今回は、バッハのCD発売に合わせて、オール・バッハ・プログラムです。
フランス組曲、トッカータ2曲、イタリア協奏曲、
その他小品を合わせて盛りだくさんなプログラムになりましたが、
CD録音でも使用した思い出深い17世紀ルッカース・チェンバロの音色を、
味わいながら演奏することができました。
博物館の方も「Magnifique !! (素晴らしい!!)」と喜んでくださって嬉しかったです。
こちらはコンサートでの写真です。
コンサートが終わった後は、
アンティーク・チェンバロ収集家のお宅に泊まらせていただきました。
ご自宅のテラスからは、
アイガー、メンヒ、ユングラフ、そしてモンブランも眺められる超絶景ポイントです。
そして何よりこのお宅には、
16世紀、17世紀、18世紀と違う時代に作られた歴史的チェンバロが4台置いてあります。
以前にもお伺いした事はあったのですが、
今回は朝から晩まで心ゆくまで一台一台のチェンバロを弾き比べることができました。
お客様やお友達がいらっしゃると、
私の「4台の楽器の解説付きミニコンサート」が急遽開催されたり楽しい毎日でした♪
スイスの方々のご親切に感謝するばかりです。
それぞれの楽器の音色を少しずつどうぞ✨
1. フランスのルイ・ドゥニ製作のクラヴサン(1658)
17世紀フランスのチェンバロは本当に希少で、
演奏可能な2段鍵盤のチェンバロとしては最も古いものの1つです。
2. フィレンツェのフランチェスコ・ポッジ製作(1575)とされるイタリアン・ヴァージナル。ジャン・ロンドー(フランス人チェンバロ奏者)が
CD『メランコリー・グレース』でも使用した楽器です。
3. 仏リヨンのクリスチャン・クロール製作(1770)
後期フレンチのチェンバロは、楽器自体も大きくて華やかな音色がしますね。
ここからは見えませんが、響板にはお花や植物が描かれています。
4. 1530年ごろ製作されたイタリアン・チェンバロ(1段鍵盤)
中世の深い音色にうっとりです。
そしてまた来年も、コンサートでヌーシャテルに帰ってくることができそうです。
詳細はまた決まったらお知らせさせていただきますね。
今は、フランスのアルザス地方コルマールに来ています。
中世の街並みが残っていて、おとぎの街のような美しい場所です。
今は午後10時ごろまで明るいので、夜遅くまで観光客で賑わっています。
(連日30度超えで暑いです💦)
こちらのウンターリンデン美術館には、
西洋宗教絵画の最高傑作の一つと称えられる
マティアス・グリューネヴァルト(1475頃-1528)の
『イーゼンハイムの祭壇画』が所蔵されています。
そしてチェンバロ奏者にとっては宝石ともいえる、
素晴らしい ルッカース・チェンバロ(1624)があります。
このチェンバロとも有難いことに来年またご縁があるようです。
余談:隣町のS音楽院チェンバロ科の教授先生が、今回ご案内くださったのですが、
「音楽院の日本の人たちはフランス語を喋らないのに、なんであなたはそんなに喋れるの!?話がし易いわ!」と驚かれましたが、
語学のお陰で(と言っても全然大したことはないのですが)
スイスでもこちらでも次の話がスムーズに決まっていき、
やはり人とのコミュニケーションは大事だなぁと痛感しています。
この後はニューヨークに数日間戻り、
20日にコンサートを終えて、翌朝の便で日本に帰ります。
22日夕に日本に着いて、23日には松本に向かいコンサート…
国際便のキャンセルが相次いでいますが、無事に飛んでくれることを祈るばかりです。
松本(6/23)&河口湖(6/26)でのコンサート、お近くの方はぜひお出かけください♪
それでは日本でお目にかかりましょう♪
フランス・コルマールより
濱田あや
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