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イタリア~スペイン【濱田あや マンスリー・ニュースレター Vol.31】


皆様 盛夏の折、いかがお過ごしでしょうか。 私は6週間に渡るヨーロッパ生活を終えようとしております。

今回は7都市を、全て1人での移動と、

不安を抱えながらも、災難に遭うこともなく、

持参した風邪薬や胃腸薬のお世話になることもなく、 昨夜、最後のリサイタルを、スペインのペニスコラ・バロック音楽祭で行いました。

今まで数々の大御所演奏家達が演奏してきた、

この由緒あるバロック音楽祭に呼んで頂き、本当に夢のような一夜でした。

その前はイタリアで20日間ほど過ごしていました。 最初はトスカーナ地方にある、フィレンツェから2時間ほど離れた、

小さな村での滞在。 ここは、通称「チェンバロ村」と呼ばれ、夏になると、 この人口200人の小さな村(端から端まで歩いても10分もかかりません…

郵便局は、週に2回の午前中しか営業してないんですよ)に、 世界各国からからチェンバロ奏者が集まります。

よって日常使う言語も、イタリア語40%、フランス語30%、

英語30%くらいの割合になり、私の中でも言語がこんがらがり、

『イタリア語の単語は出てくるけど、英語で何ていうんだっけ…』という

可笑しな事態になっていました…

↓長年の師匠であるスキップ・センペ氏と。

私も、私の師匠と共に、一日8時間以上も、

他のチェンバリスト達の演奏を聴き、また弾き、 毎日「耳が、頭が、おかしくなりそう…!」と思いながらも、

テレビもエアコンもない(外は35度ほどです…)中での2週間の缶詰状態。 朝から晩までチェンバロ漬けのうえ、 その後も夜中まで延々と音楽談義が続くことも。 そのような状況がとっても幸せに思えるのですから、

本当に音楽家というのは変わった生き物ですね…

その後トリノとミラノに移動して、

最後の地、スペインのペニスコラにやってきました。

ペニスコラは地中海に面していて、

「スペインのカンヌ」とも呼ばれるほど風光明媚な土地で、

スペインきってのビーチ・リゾートです。 ヨーロッパ各国から観光客が押し寄せていて、 着いたときは、目の前に開けた海を見ながら、

『本当にここで弾くのかしら?』と驚きでした。

しかし、ペニスコラにはビーチとともに、

ペニスコラ城(14世紀に聖堂騎士団によって築かれた)がある旧市街が

とても有名な所で、 私のリサイタルも、ビーチから息せき切って10分ほど登った所にある、

石造りのペニスコラ城内で行われました。

コンサート前に、そのお城で真面目に(!?)練習をしていると、

お城は観光地の一つなので当然と言えば当然なのですが、 リゾート客が次から次へと覗きに来られ、

カメラのフラッシュがひっきりなしにたかれ、 普段の「練習は1人で集中して黙々と…」という状態とは

かけ離れた事態に…! 『これもチェンバロを知ってもらうきっかけだと思って…我慢・我慢…

集中…』と言い聞かせながら、普段と状況が違う中、

コンディションを整えることになりました。

そして、その甲斐あってか(!)、コンサートには満員のお客さんがお越し下さり、 私はまたしても、暑さと闘いながらの、汗だくの演奏となりましたが、 最後にはブラヴォーという掛け声や、スタンディング・オベーションもして下さり、

嬉しい限りでした。

久し振りにニューヨークに戻って、ニューヨークの速いペースに順応できるのか、

若干心配ではありますが、 この好調な状態のまま、日本公演に向けて、またひと頑張りです。 月末に東京・兵庫でお出会い致しますのを、心待ちにしております。 スペインより 濱田あや

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