オバーリン大学【濱田あや マンスリー・ニュースレター Vol.48】

March 27, 2016

 

皆さま 

お健やかにお過ごしでしょうか。

 

 

ニューヨークはまだまだ肌寒い日が続いてはおりますが、柔らかな春の日差しが嬉しい季節になりました。

 

 

 

 

先週は、オハイオ州のオーバリン大学でリサイタルがあり、

雪の中(!) ニューヨークを後にしました。


オーバリン大学はリベラル・アーツ・カレッジの名門校で、音楽学部は

アメリカ最初の4年制の音楽学校として設立されたことでも知られています。

古楽器科が設立されたのも、アメリカではオーバリン大学が初めてという、

大変由緒ある学校です。
(私の師匠もここの卒業生で、リサイタルには大師匠もお見えでした!)

 

 

今回のリサイタルは、「北米ヒストリカル・キーボード・ソサエティ」の国際総会の一環として行われたのですが、
歴史ある古楽器科を擁する学校ならでは、

楽器のコレクションの充実ぶりには目を見張るものがありました。
このような稀な機会を活用しないわけには・・・と、

リサイタルでは3台の違った様式のチェンバロをステージに並べていただき、
演奏する曲ごとに、右に左にと移動しながら楽器を弾き分けるという、

奏者にとっても非常に贅沢なコンサートになりました。

 

 

「チェンバロ」と一言でいっても、イタリアン、フレミッシュ(フランドル地方)、フレンチ、ジャーマン(ドイツ)、イングリッシュと、
製作された国や年代によって様々な様式に分かれるのですが、

それぞれ音色や響きが異なります。


今回はレパートリーにあわせて、17世紀のフランスの作品には初期フレミッシュ・モデル、バッハの作品にはジャーマン・モデル、

ラモーなど18世紀のフランス作品には後期フレンチ・モデルを使用しました。


やはり、その曲の作られた時代や地域に適った楽器で演奏すると、

作品の持つ深みや輝きが更に表現できるように思えます。

 

 

この日の朝は、ベルギー・ブリュッセルの連続爆破テロ事件のニュースで目覚め、

私もその後、ベルギーにいる友人の安否を確認したり…と

落ちつかない時間を過ごしました。

ベルギーに3ヶ月前に訪れていた時も、パリの同時多発テロ事件の直後だったので、

パリと同様(あるいはそれ以上)に物々しい警備体制が敷かれていたのですが、

そんな街に思いを馳せ、悲しくやるせない思いを抱えながらも、

今演奏できる幸せを噛み締め、リサイタルでは充分に集中して

演奏することが出来ました。

 

2015年12月 ・ ベルギーにて↓

 

 

観客の方々やオーバリンの古楽器科の先生方にも、

「一つのコンサートでいろいろな楽器の響きが味わえて良かった」と

コンサートを堪能して頂いたようです。
そして、終演後には、他都市の古楽コンサートシリーズの主催者の方から、

「今度は是非我がシリーズでも演奏して欲しい」とご招待も頂き、

嬉しくオハイオ州を後に致しました。

 

 

数週間後にはニューヨークでもリサイタルが開催されます。
一昨日もリサイタルに関しての新聞の取材があり、1時間ほど、
プログラム構成やコンサートの聴きどころ、

はたまたオフの時間の過ごし方に至るまで、

インタビューを受けてきたところです。
どんな記事に仕上がるのか…少々ドキドキです。

 

 


季節の変わり目、どうぞお体にお気をつけてお過ごしください。

 

ニューヨークより  濱田あや

 

 

 

 

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